足汗がすごい状態でのお座敷で逆転負け

ホームベース

若かった二十歳の頃の思い出になります。高校時代の友人誘われてソフトボール大会に参加した時でした。同業の会社同士が戦うソフトボール大会で、その会社は若い女性が大部分の職場だったので、喜んで参加です。

管理職の方が友人と同じ趣味のサークルに属していて、ソフトボールをするのに男性が足りないということで、若くて頼もしい男子大学生、つまり私に声がかかりました。友人に連れられて集合場所に行きましたが、若い女性が十五人くらいいて、それだけで楽しい気分になりました。

勝利投手になり誇らしい気持ちでいい気分もつかの間

試合は、同業の会社との定例の対抗戦らしく、それまでにも半年間隔で試合を行っていたようです。男性は9人中3人まで参加できることになっていました。私の友人は男性でしたがピアノ弾きでしたのであまり積極的にソフトボールをしません。ソフトボールとはいえ、やはりピッチャーで勝負は決まります。若かっただけで初参加の私がピッチャーをやることになりました。

ソフトボールがそれほど得意でない私でさえ、相手も半数が女性で、男性も中年の人が3人で、さほど手ごわい相手ではありませんでした。結局、5回制の試合でしたが私の参加したチームが4-2で勝利しました。私が勝ち投手です。

少し誇らしい気持ちでした。若い女性が多かったので、私の活躍も認められなぜかもてているような気分なりました。多少勘違いがありますが、何人かの女性が私に注目してくれているような気持ちになっていました。

誰かとお知り合いになれそうな予感だったのに最悪の事態に

そんな中で、私は試合にはほとんど出ていなかった、ベンチの端に座っている髪の長いきれいな人が気になっていました。その後、 試合に勝ったからでしょうか、管理職の方が参加した全員で夕食をしようということになって、蕎麦屋さんを借り切って、ご馳走してくれることになりました。

学生の身でいつも空腹でしたから喜んでついていきました。食事場所は二階建ての格式がある蕎麦屋さんで、食事する会場は2階です。全員が蕎麦屋さんの2階お座敷に集まったのですが、靴を脱いだその瞬間、友人が一言「臭いよ!」言うまでもなく、私の回りに近づく女性は一人もいませんでした。その時、初めて気が付いたのです。

試合ではヒーローだったが最後に逆転負け

その日はソフトボールに夢中になって、練習の時から走り回っていました。バッターとしてもヒットを打って猛ダッシュして2度出塁しています。ピッチャーでも5回を必死で投球しました。足汗もすごくかきました。

そのせいで足が臭くなっていたのです。それも、かなり強烈に臭っていました。しまった、「2階に上がる前にトイレで足を洗っておくべきだった。」日頃の野暮な性格が悪い方向に働いてしまいました。結局その日は、当然のことながら髪の長い美人はもちろん、他の女性とも知り合いになれませんでした。祝勝会が靴を脱がなくてよい蕎麦屋さんの1階で行われていればなぁ 残念!

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