【 臭いは慣れる 】姉の一言で「ワキガ」だった彼と・・・

家族で海辺に

私は31歳でワーキングホリデーを経験して、田舎の実家に帰る時にもう結婚は田舎なので諦めて、残りの人生を親の介護に捧げる覚悟で実家に帰りました。両親ともまだまだ元気でしたけどね。独女として、孤独死するつもりで最後は近所の猫にエサをやる、孤独な猫ババアで最期を終わるつもりでした。

特に特定の男性も居ず、もてない訳ではなかったのですが、どうしても自分に自信が無い上に、せっかく好きになってもうまくアプローチできずに嫌われてしまったりと、何をやってもうまく行かず気が付くと賞味期限切れになっていました。

もう、結婚出来るような人は現れないだろうと、これからの人生は自分の好きなように、好きな事だけをやって自由に生きて行こうと腹をくくっていました。その先に孤独死が待っていようが、もう伴侶が見つからないのだからしょうがないと、覚悟決めました。

そして、自由気ままにやっていた私に、信じられないほどのアプローチで言い寄る男性が現れました。最初は気のせいだと、誤魔化して茶化してやりすごしていましたが、何しろ歳の差が一回りもあったので、まじめにはとても考えられませんでした。

しかし、とても良い青年で歳の差が無ければドストライクど真ん中だった為に、邪険にも出来ませんでした。私は自分が恋人としてめんどくさい女だと言う面を猛アピールして、何度となく諦めるようにけしかけ話しました。しかし中々諦めてくれません。そして彼はとても良い人で、とても優しい穏和な人格なのですが、一つだけ私がどうしても踏み込めない理由がありました。

それは彼が「ワキガ」だったのです。付き合っていて、臭う事もありちょっと嫌煙する部分もありました。しかし彼の人となりは素晴らしくて、本当に思いやりがあり、誰からも好かれる優しい人でした。本当に困りました。今まで言い寄られた人の中で、これほど自分が困り果て、悩んだ人はいませんでした。

大概はタイプじゃなくて、速攻お断りしたり問題外の人だったので、誤魔化して終わったりでした。問題は年の差と「ワキガ」。年の差の問題は、彼の助言であっさり解決してしまいました。それは私が彼に自分の年齢を伝え、これから付き合ってもしも結婚しても、私の年齢だとあなたには介護の生活が待っていると話した時の事です。

彼とはその後しばらく連絡が取れなくなり、もう終わったと思っていたのですがまた連絡があり、次にあった時に彼が言った一言は「介護の資格とってきました。」でした。「これでもう大丈夫ですよね。」と彼が言ったのです。

それでも、私は彼の「ワキガ」がひっかかっていて、姉に相談しました。狙った獲物は逃がさないの、百戦錬磨の姉の一言で、決心がつきました。「臭いは慣れる!」そして私は、今現在その彼と結婚し、二人の子供を儲けて幸せに暮らしています。

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